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ウェルトポケット

ウェルトポケット:Welt pocket

ウェルトポケット(Welt pocket)とは、ポケット口に飾りの口布がついたスリットポケット(セットイン・ポケット)のことをいいます。箱ポケットとも呼ばれ、背広や礼服の胸ポケット、またはコートの脇ポケットや詰襟の学生服などに用いられることが多いポケットです。切り込みのポケットに縁が付いているので、比較的丈夫で耐久性があります。

礼服のウェルトポケット

スーツや礼服のウェルトポケットは、チェスト・ウェルト・ポケット(Chest welt pocket)と呼ばれることもあります。フォーマルな場でウェルトポケットつきの礼服やスーツを着るときは、ウェルトポケットにポケットチーフを挿し込むのが一般的なマナーです。このポケットチーフによって礼服やスーツの着こなしの見え方や印象が変わってくるので、ウェルトポケットはスーツの隠れた主役だと言われることもあります。

ウェルトポケットの作り方

ウェルトポケットの作り方はいくつかありますが、オーソドックスなものを紹介します。

  • 身頃のポケット位置の裏側に接着芯を貼る。ポケット布の周りにロックミシンをかける。
  • 身頃の表側にポケット布を重ねて縫い合わせ、Y字に切り込みを入れる。
  • 切り込みからポケット布を返してアイロンで形を整える。
  • 半分に折ったポケット口布を身頃裏に縫い合わせる。
  • もう一枚のポケット布を重ねて表からポケットの周囲にステッチをかける。
  • ポケット布を2枚合わせて周囲にミシンをかけて縫い合わせる。

ウェルトポケットをきちんとした長方形にきれいに作るコツは、②でY字に切り込みをいれるところです。ここできちんと切り込みが入っていないと、ひっくり返したときにきれいなポケット口が開きません。それから、④でポケット口布を縫い合わせるときは裏からミシンをかけるので、縫う前にきちんと端と端を合わせてピンで留めるなどしておかないとポケット口布と表身頃にすき間ができてしまいます。この二カ所に注意すれば、ウェルトポケットをきれいに作ることができるでしょう。

最後に

ウェルトポケットは、パッチアンドフラップポケットやパッチポケットといった立体的なポケットと比べると身頃によくなじむポケットなので、主張しすぎず服全体のデザインの邪魔になることもありません。また、丸みのあるポケットとは違って角がしっかりあるのできちんとした印象になり、フォーマルな場で着る礼服やスーツにぴったりのポケットでもあります。

ウェルトポケットの作り方を見てもわかるように、ポケット口布が二重になっているため耐久性も優れています。物や手を出し入れすることが多いポケットは、耐久性が大切です。

スーツや礼服ではなく日常着の場合は、ウェルトポケットの口布の部分を身頃の共布ではなく、異素材のものや柄違い、色違いなどにするとデザインのバリエーションを増やすことができます。ウールのコートにレザーの口布を施したり、無地のジャケットに柄の入った口布を施すことで、遊び心が感じられるオリジナリティのあるコートやジャケットを作ることができるでしょう。スーツやコートを購入するときは、ウェルトポケットのデザインにもぜひ注目してみてください。

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